琵琶湖一周、略してビワイチ
退職早々、遊びに出かけるような不良ジジイではありますが、まあ〝今まで頑張ってきたので〟と、周りの皆も割と生暖かい雰囲気なのでこれ幸いと躊躇なく飛び出して来たわけですな。
とりあえず琵琶湖周辺の道の駅あたりで車中泊して早朝スタート、途中半ばで1泊してその翌日ゴールして帰宅というスケジュールを立てた。
1周200km位なのでジジイの貧脚ではとても1日では回れないのです。2日に分けても連日100kmなので結構辛そうだ。しかし、時間を多めにとって余裕を持って回れば行けるであろうと、行けるんじゃないかなと、行けるといいな…とか若干の心細さを残しつつ60歳のビワイチチャレンジが始まったわけです。(そんな大そうなもんではない)
ビワイチ前日、5/16(月)の昼過ぎに我が家を出発。現地までは3時間ちょい、235kmの道のりだ。平日なので道も空いていて快適なドライブ。途中トイレ休憩に寄った養老サービスエリアでオリエンタルカレーのお店を発見。
うわっ、懐かし!ジジイの若い頃は、どこの食料品店にもオリエンタルマースカレーが売っているほどメジャーでした。「がっちり買いまショウ」「ハヤシもあるでよ」とか年配の人にしか通じないワードが脳内に溢れ出し、帰りは絶対食って帰ろうとか思っていたのですが結局叶わず。腹具合を気にせず無理しても食ってくればよかったとちょっと後悔しています。いや、割と本気で。
で夕方、道の駅湖北みずどりステーションに到着。本来、道の駅に終日駐車するのはエチケット違反であるのですが、空いているところではあまりうるさく言わないのでその辺りの情報収拾をした上での場所選択です。
屋根の形が水鳥なんだね。
まだ日暮れまでいくらか時間があるので近場を観光してこようとやってきました、中山道は醒井の宿。ちょっと風情がある田舎の宿場町ってのがいい感じなのです。(年寄りセンスですな)
ほんの20〜30分程度の街中探索ですが、随分雰囲気のある鄙びた古都っぽい町でした。水の綺麗な場所にハズレはないね。
源泉に地元のマダム(というか、婆ちゃん)数人発見。水が飲めないか尋ねたところワラワラやって来て構うこと構うこと。どうやら煮沸など消毒しないと飲めないとのこと。大変美味しい水らしい。「カルシウム分が多いんで、ここらの人は皆胆石出来てまうねん、ガハガハガハ」と関西弁。いくぶんコミュ障であるジジイはちょっとたじろいでしまうのでした。
その後、訪れたのが長浜市黒壁スクエア。平成以降、古い町並みを改修し、ガラス工房を中心にお店が建ち並ぶ、古風でお洒落な観光名所…らしい。
商店軒並み月曜休日でした…。まあいいや。ふぅ。
定食屋で晩飯をすませて、道の駅湖北みずどりステーションへ。車中泊らしき車が10台くらいありました。思ったより多いな。
ここは〝日本の夕陽百選〟に選ばれた名所らしいんだけど、この日の夕日はそれほど綺麗でもなかったです。ただ、大ぶりな枝を咥えた大鷲とか飛んでて、なんだかカッコいい情景ではありました。
マイカーがアクアなんで随分狭いんだけど、ぐっすり熟睡して朝を迎えました。
5/17am7:00早朝にサイクリングスタート。初日の走行予定は120km。
みずどりステーションは野鳥の宝庫らしいんだけど、琵琶湖湖畔北部はやたらと鳥が多いです。
↓普通にこんな情景。
今回のサイクリングはいつものCAAD5じゃなく、昨年購入したMVTI-Rというミニベロを使用。どんな激坂でも対応できるようミニベロなのにコンパクトクランクに改造した超乙女ギア仕様です。随分ロー側に振っているんであまり高速走行できません。まあ、どーせ脚力ないし。なので平均巡行スピードがロードバイクのCADD5に比べ3〜4キロ位低い(自分比較)のです。どうなることやら。
琵琶湖北部の峠を登ると見晴らしの良い場所に出ます。峠は心配するほどの激坂ではなく、ごく普通の峠道(しかもそんなに長くない)でした。
風景を撮ってせっちゃん(嫁)に送ると、向こう岸の霞む海のような情景に「え、そこを回るの!?」と返信が帰ってきました。興味のない人からすると随分酔狂に思えるんだろうなぁ…とか思っていると、近くの枝を伐採している爺ちゃんが寄って来て「ええ自転車やなぁ、どっから来たん?」と話しかけられます。関西のジジババは物好き多いな。
テキトーにあしらってサイクリング続行。
↓メタセコイア並木。お洒落。
昼飯はスパイス厨房来風にてカレーを食す。トロトロの豚角煮に半熟卵乗せのトッピングで大変美味しゅうございました。
景色が良く気持ち良い道行です…と言っていられるのも半分位までで、60km超えたくらいからいつも以上に疲労が多いことにやや焦り気味。
北部を超えてからは一般道が多く、景観はさほど良くなかったです。鳥もいなくなっちゃたし。
↓乙女ヶ池_太鼓橋
↓白髭神社
琵琶湖大橋のあたりで大体90kmくらい。
琵琶湖大橋の上で撮影。向こう岸まで1.4km。渡っちゃうとショートカットになっちゃうんで途中で引き返します。っていうか結構登りなんで脚が辛い。
↓大橋全景。真ん中がずいぶん高いなぁ。
琵琶湖大橋を挟んで北湖(ほっこ)と南湖(なんこ)と言うらしい。
やっと南湖エリアだ。初日のゴール近し。
↓満月寺浮御堂
やっと初日ゴールの滋賀県青年会館ホテルアーブしがに到着。
研修センターに併設したホテルで、観光地にある割にビジネスホテル並みのお値段(素泊まり5000円弱)のうえ自転車を部屋に持ち込めるサービスあり。ありがたや、ありがたや。
この後、当初はライトアップされた噴水を見物したり外食したりの予定だったんだけど、120kmが殊の外疲れたんで、途中でコンビニ飯とバンテリン液を購入して部屋でショボショボと食事。薬を塗りまくってすぐに就寝。
翌朝。バンテリンが功を奏したか、全回復。
↓部屋からの琵琶湖早朝風景。カヌーの朝練やってました。
5/18早朝7:00出発
南湖は湖畔のルートが多く景色もよくてとてもいい感じです。鳥も多いし。
湖畔の芝生でヨガのポーズをしている女性発見。非常に堂に行っていて見事な感じだったのですが、さすがにカメラを向けるのは、はばかられました。
しばらく走ると見事な毛虫を発見。今度は躊躇なく撮影。琵琶湖の周りはみんな見事だ。
↓でかい。10cm近い
この後、サイクリストの聖地碑に寄った後(トップの写真ね)、ちょくちょく土産物を購入しつつ、ルートから少しはずれて豊郷小学校旧校舎へ。
アニメ〝けいおん〟の学校のモデルとなったところで俗にいう聖地ってやつですね。この近辺の飛び出し坊やがふるっていて、アニメのキャラらしい。(とは言え、アニメが終了して随分経つし、WEBの情報も随分古いんで今もあるかどうか不明)
↓通常の飛び出し坊や
WEBの情報を見て走行したんだけど見つけられたのは2体のみでした。
むぎちゃんとあずにゃんかな。
↓豊郷小学校旧校舎
↓ビワイチルートに戻る途中に変なの発見。
このあたりでナウマン象の化石が見つかったらしいです。
2日めも60kmを過ぎたあたりでヘロヘロし始めました。何年かぶりに尻が痛くなる兆候。っていうかサドルをセラ アナトミカに変えてから初めてだ!
ビワイチルートに戻って、当初予定していた彦根城見学はルートを戻らねばならないのでパス。どうも自転車降りて歩いて観光ってのが精神的に辛く感じる。
最後の観光予定地、長浜城も結局道沿いから見学するだけになった。情けなや60歳。
↓長浜城。なんだか帽子かぶったロボットみたいに見えないか?
さて、長浜城を超えるとゴールの道の駅湖北みずどりステーションまで後少し。再び湖畔沿いのルートになり多くの鳥が見受けられるようになりました。
疲れで下がり気味のテンションもラストを迎えて上がりに転じる。
サイクリング中は小さなスピーカーをハンドルバッグに付けていてBGMを流しながら走っているんだけど、この時選んだ曲がウェザーリポートの〝バードランド〟鳥からの連想。ああ、「なんてハマる選曲だ、最高じゃないか!」と、この時だいぶハイになってました。
↓ゴール前に撮った最後の琵琶湖の写真
午後4時すぎにゴールみずどりステーションに到着。
マイカー、アクアを目にしてホッとしました。終わったんだなぁと感無量。この日の走行距離はルートから外れたりしたのでほぼ100km位。
2日で220kmの旅が無事終了しました。
(うわ、家から琵琶湖までの距離とそんなに変わんないじゃん)
帰路はせっちゃん(嫁)からの「刈谷パーキングでえびせんべい買ってきて」という指令で、養老SAには寄らずじまい。帰宅後、オリエンタルカレー食べればよかったとやけに後悔して今に至ります。